平素は、京王グループをご愛顧いただきまして、まことにありがとうございます。
当上半期の京王グループは、着実かつ効率的な事業活動を展開し、引続き収益力の維持向上に努めてまいりました。この結果、連結中間純利益は130億円、京王電鉄における中間純利益は91億円となりました。
当期の中間配当金につきましては、去る10月25日の取締役会において、1株につき3円と決定いたしました。今後も、引続き中間配当金を含む年間配当金を6円とすべく、安定的な利益の確保に努め、この配当水準を維持できるよう努力する所存でございます。
京王グループでは、少子高齢化や消費の多様化など将来の経営環境を見据え、信頼性向上と沿線価値向上を最優先課題と位置づけております。
本年10月から、改正された鉄道事業法等が施行され、法の目的に「輸送の安全の確保」が追加されました。京王グループの基幹事業である鉄道事業にとって、信頼の根幹をなす「安全」は最大の使命、最高のサービスであり、全てにおいて優先されるものです。当期は、鉄道事業における安全にかかわる設備投資を前期に比べて大幅に増加するとともに、当上半期には「運輸安全マネジメント」を推進するため、安全に関する施策を専任で推進する部署を設置するなど、管理体制の強化に努めました。さらに、運輸セグメントに属するグループ会社においても、「運輸安全マネジメント」への取り組みを進めております。京王グループでは、引続き、社員全員が一丸となってさらなる安全性の向上に努めてまいります。
また、グループ事業競争力を強化するため、京王百貨店新宿店や京王プラザホテル札幌で施設の改装を実施したほか、新たな商業施設のオープンや定期借地権分譲マンションの販売などを実施し、収益力と沿線価値の向上に努めました。
なお、京王プレッソインにおいては、営業休止中の3店舗(茅場町、五反田、池袋)について、早期の営業再開を目指して準備を進めております。
京王グループでは、「京王グループ理念」に基づき、つながりあうすべての人からの信頼を確保するため、内部統制システムの確立や社外役員による経営監督機能の充実など、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。また、事業所内保育所「サクラさーくる」を開設するなど、働きやすい労働環境の整備を進め、多様な人材の確保に努めております。
さらに、グループ各社の安全への取り組みや「京王クリーンキャンペーン」などの社会貢献活動、環境保全活動を紹介した「安全・社会・環境報告書」を発行いたしました。
今後も、法令を遵守し、様々な形で企業の社会的責任を果たすことにより、お客様から「選ばれる沿線」の実現と、「信頼のトップブランド」の確立を目指してまいります。
皆様の一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2006年11月