あいぼりー112号
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京王沿線「練習も、踊ることすらできない。不安に押し潰されそうになっていた私を『焦らず、今は休んで』と支えてくれたのは、家族やコーチ、メンバーでした。おかげで、まずはリハビリに専念しようと冷静になれましたね。体の状態をしっかり把握したうえで、最善を尽くすのが、夢への近道だと思い直すことができたんです」現在、完治に向けたリハビリや練習に打ち込みながら、世界と常に向き合う竹中選手だが、女子大生らしい一面も持ち合わせる。「通学には京王線を使っているんですが、電車が地下から地上に出る瞬間が好きで、いつもワクワクします。座席が“ピンク色”なのもかわいくて、私にとって癒やしの時間です」着々と迫る2020年。しかし、不安を抱えていた頃の竹中選手はもういない。「今できることを確実に行い、次こそは必ず五輪の舞台に立ってみせます。やっぱり、私の夢は“オリンピックで金メダルを獲ること”ですから」。撮影:国立スポーツ科学センターリボンなどの手具を使ってフロアマットを可憐に舞い、技の難度や美しさを競う新体操。竹中七海選手は、5歳の頃この競技に魅せられ、新体操の世界に足を踏み入れたという。「新体操と出合ってから、私の夢はずっと“オリンピックで金メダルを獲ること”。だから、日本代表のメンバーに選ばれたときは、夢に一歩近づけた! と、跳び上がって喜びました」2015年に日本代表入りし、2016年にはリオオリンピックの補欠メンバーに選ばれた。しかし、夢の舞台で味わったのは“悔しさ”だった。「観客席から見たオリンピックの舞台は、ほかの大会で感じたことのない熱気に包まれていました。この熱量の中で、私も演技したかった。だから、次こそは絶対に夢をつかんでやる、と強く心に誓いました」奮起して臨んだ2017年、竹中選手はイタリアで開催された世界選手権に出場し、3つのメダル獲得に貢献。しかし、2018年シーズン開幕目前に大けがを負ってしまう。竹中七海*1998年生まれ、愛知県出身。日本女子体育大学所属13ivory 2019 January

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