あいぼりー104号
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京王沿線 「テクニックだけではなく、表現によって人の心を揺さぶることができるようなダンサーになりたいんです」そう語る渡邊峻郁さんは、2017/2018シーズンより新国立劇場バレエ団のフ※ァースト・ソリストに昇格した、気鋭のダンサーだ。姿勢を矯正するため、10歳の頃にお姉さんと同じバレエ教室に通い始めた渡邊さん。すぐにその楽しさに目覚め、バレエ漬けの日々を送るように。そして、「ジャパングランプリ」に出場。2006年、モナコ公国のバレエ学校に留学する機会を得た。「一応英会話は勉強してから行ったのですが、それでも言葉がわからず戸惑いました。レッスンではバレエ用語の意味を理解しているか問われることもあり、レッスン以外でも勉強することばかりでした」バレエ学校卒業後はフランスのバレエ団でソリストを務め、2016年に帰国。新国立劇場バレエ団の一員となった。入団しての印象を聞いてみると、その恵まれた環境に驚いたという。「海外のバレエ団以上に団員の〝良いものを作りたい〞という意識が高いですね。スタッフのみなさんもダンサーのことを気遣ってくれますし、施設もしっかり整っています。全力でバレエに打ち込める、本当にありがたい場所です」稽古は週5日、リハーサルも含めると1日7時間ほどを費やす。主役を務める演目では出ずっぱりとなるため、稽古後にはもうヘトヘトだ。「すぐに帰る元気が出ないほど疲れてしまったときは、新宿の京王百貨店の屋上で休憩してから帰ることも。ぼーっと夕日を眺めたり、時々ペットショップをのぞいたりもします(笑)。居心地が良くて、なんだか好きな場所なんです」27歳の今年も次々と出演作が決まり、一層の活躍が期待される。「いただいた役を全うし、成長し続けていきたい」と意気込む渡邊さん。技術と表現力を磨き続け、さらに輝きを増していくことだろう。撮影:新国立劇場(初台)※ファースト・ソリスト…バレエ団での階級の一つ。新国立劇場バレエ団では、最高ランクのプリンシパルに次ぐ2番目のランク13ivory 2017 September

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