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ごあいさつ 京王電鉄株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 紅村 康

ごあいさつ

 平素は、京王グループをご愛顧いただきまして、まことにありがとうございます。

 当期(2021年度)の事業環境は、移動需要や宿泊需要が前期と比べて回復しましたが、新型コロナウイルスの変異株による流行期間の長期化と生活様式の変容などにより、厳しい状況が依然として続きました。

 2021年10月31日には、京王線車内で傷害事件が発生しました。事件の発生を重く受け止め、鉄道事業本部内に、「鉄道テロ・災害対策担当」を新設し、警備員による駅構内や列車内の巡回を強化したほか、さまざまなトラブルを想定した訓練を警察・消防と共同で実施するなど、対応の強化にあたりました。

 このような中で京王グループは、新たなニーズに対応した商品・サービスの提供と不要不急のコスト抑制に努め、中長期の成長に向けた取り組みを進めました。運輸業では、鉄道事業で有料座席指定列車「京王ライナー」および「Mt.TAKAO号」の停車駅に明大前を追加するなど、お客様の利便性向上に努めました。流通業では、ショッピングセンター事業において下北沢駅高架下に新施設「ミカン下北」をオープンいたしました。不動産業では、都心部における新築分譲マンション事業を強みとする(株)サンウッドと資本業務提携を行うなど、不動産販売業の事業体制の強化に取り組みました。

 以上の結果、営業収益は2,998億円、純利益は55億円となりました。

 鉄道事業においては、輸送人員の急激な減少により2期連続となる営業損失を計上しました。テレワーク等の定着により輸送需要は以前の水準には戻らないと想定されるなど、厳しい事業環境にあります。このような環境下においても将来にわたってより高度な安全・サービスを提供するため、運賃の改定についても検討を行ってまいります。

 

 なお、当期の期末配当金につきましては、1株につき20円(中間配当金を含めて年間40円)といたしました。

2022年度を初年度とする中期経営計画の策定

 鉄道・バスの輸送人員はコロナ禍以前の水準に回復することは想定できない状況にあり、インバウンド需要に支えられてきたホテル業や百貨店業についても極めて厳しい状況が続いているなど、京王グループを取り巻く環境は劇的に変化しております。

 これら諸課題に対応するとともに、今後の大規模投資の本格化を見据え、事業の選択と集中の推進により各事業の利益水準を改善し、ポストコロナ社会に適応した事業構造への抜本的な変革を完遂するため、2022年度を初年度とする「京王グループ中期3カ年経営計画」を策定しました。

主な取り組み

 日本一の安全・サービスレベルの実現を目指し、鉄道事業では効率化を進めながら必要な投資を積極的に行い、安全・安心の確保、利便性の向上、環境への取り組みの強化をはかります。さらに、京王線車内での傷害事件への対応として、2023年度末を目標に、リアルタイム伝送機能を持つ防犯カメラを全車両、全駅に設置します。また、引き続き警備強化に取り組むとともに、非常用設備の使用方法等について、お客様への周知に努めます。

 ホテル業では、ホテル全社で早期の営業黒字化を実現するため、徹底した効率化と国内需要の取り込みをはかります。また、「京王百貨店」新宿店においては、売場改装やブランドの誘致に取り組み、集客力強化をはかります。

 稼ぐ力の強化に向けて、従来からの事業基盤である不動産賃貸業に加え、不動産販売業を強化することによって、資産効率と収益力の向上をはかります。

 このほか、専門性の高い人材の育成・採用と多様性の確保を進めるほか、気候変動への対応を行うことにより、サステナブルな経営基盤を整備し、盤石な経営推進体制を構築します。

 

 以上の施策を通じ、2024年度の営業収益は3,880億円、営業利益は340億円、純利益は240億円を目指してまいります。

 

 2022年6月29日開催の第101期定時株主総会後に行われた取締役会において、紅村康が代表取締役会長に、都村智史が代表取締役社長 社長執行役員にそれぞれ選任され就任いたしました。皆様の一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2022年6月

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