自然災害対策

自然災害などに迅速に対応するため、沿線に地震計・風速計・雨量計・水位計・レール温度計を設置しています。それぞれの計器で観測されたデータは運輸指令所をはじめとする各鉄道現業事務所において、24時間体制で監視するとともに規定値超過による運転規制や点検巡回の実施状況もモニターに表示されます。

風速計17カ所、地震計11カ所、雨量計8カ所、レール温度計、水位計3カ所のそれぞれの計器で観測されたデータを受信運輸指令所などの鉄道現業事務所でモニター監視しているイメージ図
気象情報システム

地震対策

沿線の地震計で、一定以上の地震を感知すると、全列車に警報を送り、列車を停止させます。さらに、気象庁の「緊急地震速報」を活用し、震度4以上の地震発生が想定される場合、自動的に全列車に警報を送り、乗務員が列車を安全な場所に停止させます。また、新たな耐震基準に適合した構造物とするため、橋梁、盛土区間や高架橋柱、トンネルを対象とした耐震補強を実施しています。

台風対策

危険箇所を点検する様子

台風への備えとして、計画運休を行う場合の取り扱いを定め、甚大な被害が予想される場合は、速やかに災害対策本部を設置し、倒木など危険箇所の点検・巡回強化などの対応を行っています。

雷対策

線路内の電気設備への落雷を防止する対策として、き電線より一段高いところに避雷針の役割を果たす「架空地線」と呼ばれる防護線を必要な箇所へ設置完了したほか、電子機器の耐雷性強化を図っています。

雪対策

シングルアームパンタグラフ

パンタグラフでは着氷面の少ないシングルアームパンタグラフの採用や、車両基地などの架線には着雪・着氷を防止するため、ヒーターを内蔵した電線を使用しています。また、全てのポイント(分岐器)には電気融雪器を設置しているほか、一部のポイントには融雪能力の高い温水式融雪器も導入しています。

風対策

盛土部に設置された防風柵の写真

高架橋や橋梁などに風速計を設置しています。観測された瞬間風速に応じて速度規制、運転中止を実施しています。井の頭線の盛土部や高架部の一部に防風柵を設置しています。

火山噴火対策

降灰除去カート

富士山をはじめとする火山噴火に備え、線路上に積もった降灰を除去するカートを、京王線・井の頭線合わせて3台導入しています。また、沿線の拠点に除灰用備品も配備しています。