DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)

京王グループ DE&I宣言

自分らしさを
幸せな暮らしの実現へ

性別・世代・知識・経験・価値観・ライフスタイル・働き方ほか多様な個性を尊重し、
個々の状況に合わせた公正な機会を提供することにより、安心して自分らしさを表現できる組織風土をつくります。
そして、多様な人財が互いに高め合うことで新しい価値を創造し、
つながりあうすべての人の幸せな暮らしの実現に貢献してまいります。

トップメッセージ

少子高齢化による人口減少、テクノロジーの急速な進展、テレワークの普及など、京王グループを取り巻く社会環境は激しく変化しています。コロナにより一気に時間軸を縮めて人々の生活スタイルやニーズが様変わりしたことを受けて、我々もスピード感を持って変わらなければならない、という問題意識を強く持っています。

鉄道会社は歴史的にも沿線のお客様のライフスタイルを牽引する存在であり、鉄道事業による揺るぎない信頼とお客様との関係性をベースにして、時代に先駆けて新たなサービスを発信し、お客様の幸せな生活に貢献することがミッションと考えており、グループ理念にも「幸せな暮らしの実現」を掲げています。
激しく変化する社会環境に柔軟に対応し、新たな価値を創造することで能動的に需要を創出するためには、特定の考え方、価値観、経験等に拠るだけでは難しく、多様なバックグラウンドを持つ人財が新たな価値を生み出す源泉であると考えています。また、お客様の幸せな暮らしの実現をサポートするためには、社員自らの生活・人生も豊かで幸せなものでなければなりません。

こういった思いを込め、「自分らしさを 幸せな暮らしの実現へ」をスローガンに、京王グループDE&I宣言を制定しました。「自分らしさ」は、価値観や働き方なども含めた一人ひとりの「ちがい」を意味しており、DE&I推進は特定の属性だけにかかわるものではなく、京王グループで働くすべての従業員にかかわるものであることを共通認識にしたいと思っています。

京王グループ全体の信頼や価値そのものである「安全・安心」をこれまで以上に守り続けながら、多様な社員一人ひとりが安心して、自分らしさを表現して、最大限にパフォーマンスを発揮できる環境を整備することで、「幸せな暮らしの実現」に向けた新しい価値創造にグループ一丸となって挑戦し続けてまいります。

京王電鉄株式会社
代表取締役社長社長執行役員

都村 智史

DE&Iの意識醸成

当社では、DE&I意識醸成を目的として、階層別にDE&Iに関する教育を実施しています。
組織風土の醸成に向け、その重要な担い手であるマネジメント層全員に対して、多様な社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるマネジメントスタイルに変革することを目的に、多様性やアンコンシャス・バイアスをテーマに取り上げたリーダー育成に関するeラーニングを実施しています。

DE&I体験イベントの様子
DE&Iに関する体験イベント

一人ひとりに「ちがい」があることを体感し、他者への理解を深めることでDE&Iの浸透を図るため、DE&I体験イベント「一人称で理解する、あなたが知らない『他者』のこと―『知ること』からはじめる 認知症体験×月経痛体験×障がい者交流-」を開催しています。

ワークライフバランスの充実

「育児」や「介護」をはじめとする生活と仕事の両立を支援することで、すべての従業員が安心して働き続け、各人のライフスタイルに合わせて活躍できるように、各種制度の設計、組織風土の醸成に取り組んでまいります。

ワークライフバランスの充実に関する数値目標

項目 目標 2022年度実績
年次有給休暇取得率 前年度水準以上 86.3%
男女別育児休業取得率 男女100% 女性100%、男性41%

次世代育成支援行動計画

次世代育成支援行動計画に基づき、地域社会貢献活動や従業員の仕事と家庭の両立支援を通じて、次世代育成支援に取り組んでいます。その育児支援の取り組み等が評価され、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受け、次世代認定マーク「くるみん」を取得しています。

働きやすい職場環境づくり

男性育休取得推進

男性の育児参加を積極的に促進しており、男性の育児休業取得率100%達成を目標に掲げ、各種施策に取り組んでおります。

社長×育休取得者座談会の様子
社長×育休取得者座談会

経営トップと育休を取得した社員による座談会を開催。育児休職などの制度の利用や仕事と育児の両立がしやすいような風土・環境づくりに向けて、社員同士が理解し合うためになにが必要かといった観点でコミュニケーションを交わし、その様子を社内報で展開しました。

両親学級の様子
両親学級の実施

プレママ・プレパパが安心して子育て時期を迎えることができるよう、両親学級を実施。当事者だけでなくその上司なども含め、育児に関する知識や男性育休の大切さを学ぶことで、育児休職を取得しやすい職場づくりを目指しています。

育児休職の一部有給化

休職期間中の経済的不安を軽減し、育児休職の取得を促進するため、育児休職の一部を有給化(4日+保存年次有給休暇※1最大50日)しています。

  1. ※1付与から2年経過した年次有給休暇を積み立てられる制度

ライフステージに応じた両立支援制度

当社では、法定の休職・休暇・短時間勤務等の制度のほかに、法定を上回る独自の両立支援制度を整備しています。

子育て

  • 育児休職の一部有給化(4日+保存年次有給休暇※2最大50日)
  • 育児時間の付与(1歳未満の子を育てる女性社員に対し、1日2回各45分の育児時間を付与(有給))
  • 育児時短勤務(小学4年生まで/最低労働時間5時間30分)
  • 事業所内保育所(サクラさーくる)の設置
  • 施設型病児・病後児保育の利用補助(補助率50%、上限5000円/月(回数制限なし)
  • ベビーシッター利用補助(小学3年生までの子供1人につき、1回あたり2枚(4,400円分)の補助、最大24枚/月)
  • 保存年次有給休暇※2の行使(子の看護、学校等の行事への参加、学校等の臨時休業時)
  • カフェテリアプランにおける利用補助(保育施設、育児用品購入、ベビーシッター)

介護

  • 介護休職(被介護者1人につき3回まで、通算して365日以内)
  • 介護に関する専門家による相談窓口の設置
  • 保存年次有給休暇※2の行使(介護)
  • カフェテリアプランにおける利用補助(介護サービス、介護用品購入)

障がい児養育支援制度

  • けいおう育児発達相談室の設置(普段の育児に関する不安や悩みはもちろん、発達障がいなど多様な子どもの育児・発達のことなどを、臨床発達心理士や保育資格、保育・発達支援の専門知識を持つ専門家にいつでも相談できる窓口)
  • 保存年次有給休暇※2の行使理由拡大(発達支援施設や放課後デイサービスなどの療育施設への送迎手続き等)
  • カフェテリアプランにおける利用補助(療育施設)

その他

  • 出生支援休職制度(不妊治療に専念するため、最大1年間休職できる制度)
  • 保存年次有給休暇※2の行使(記念日など)
  • 再入社制度(育児・介護・配偶者の転勤・がん治療・不妊治療を理由とした退職の場合)
  • ポストチェンジ制度(育児・介護・不妊治療中の管理職を対象に、最大3年間にわたって職位を変更することを選択可能とする制度)
  • カフェテリアプランにおける利用補助(不妊治療、婚活支援サービス)
  1. 保存年次有給休暇:付与から2年経過した年次有給休暇を最大50日積み立てられる制度

女性活躍推進

女性活躍推進に関するKPIを設定し、経営陣のコミットメントの下、その実現に向けて、女性・男性に関わらず公平に活躍できる職場づくりに取り組んでまいります。

女性活躍推進に関する数値目標

項目 目標 実績
総合職の新卒女性採用比率 50% (継続) 2024年度入社 51.9%
女性管理職比率 2030年度30% 2022年度7.7%

女性活躍推進法行動計画

京王電鉄では、女性の採用と職域の拡大に取り組み、女性の役員・管理職(課長級以上)登用を積極的に推進しています。
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づく、行動計画を策定し公表しています。今後も両立支援制度をさらに充実させるほか、役員や管理職を目指す高いキャリア意識を持った女性社員を増やすための施策を推進していきます。

プログラムイメージ
女性特有の健康課題への支援

女性特有の健康課題改善をサポートするため、(株)LIFEMの法人向けフェムテックサービス「ルナルナ オフィス」の「月経プログラム」を導入しています。

月経プログラムの内容

  • 女性のカラダ知識セミナーの配信
    会社全体のリテラシー向上を目的に、性別を問わず全社員を対象に、女性のライフスタイルの変化や女性のカラダの仕組み、月経随伴症状などについて、医師監修のセミナー動画を配信しています。
  • オンライン診療を活用した婦人科受診と低用量ピルの服薬支援
    健康状態とQOL(クオリティ オブ ライフ)の向上を目的に、希望した女性社員に対し、オンラインでの婦人科診療、およびPMS(月経前症候群)や月経困難症の改善策のひとつである低用量ピルの処方・配送を実施しています。
ウェルネス休暇の設定

生理休暇を取得しやすい環境整備に向けて、生理休暇から「ウェルネス休暇」への名称変更と保存年次有給休暇※3の使用を可能にしています。

  1. 付与から2年経過した年次有給休暇を最大50日積み立てられる制度
ワーキングマザー向けの社内交流

小学生以下の子を養育する女性社員のうち、交流意向のある社員向けに、仕事と育児に関する悩みや両立で工夫しているポイント、今後のキャリアや働き方について意見交換する場を設け、社内のネットワークづくりをしています。

社外の女性社員との交流機会創出

東日本旅客鉄道㈱が提供するワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス「PeerCross」を導入。育児をしながら働く女性社員が、他社の価値観・境遇の近しい女性社員との交流を通じ、キャリアの悩みを解消したり、今後のキャリアの展望につなげたりできることを期待しています。

多様な人財が活躍する職場環境づくり

世代・経験・障がいの有無などを問わず、あらゆる社員が自分らしく安心して働ける職場づくりを目指し、多様な価値観を認め合える風土づくりに取り組んでまいります。

シニアの活躍

定年延長

人生100年時代の到来など高年齢者を取り巻く環境の変化に対応するため、2023年5月に定年年齢を60歳から65歳に変更し、より長く安心して活躍し続ける環境を整備しています。

役職定年の廃止

年齢にかかわらず働く意欲のある社員が、発揮する能力に応じた役割を担い、モチベーション高く働き続けられる環境を整備しています。

障がい者の活躍

清掃作業の様子
特例子会社「京王シンシアスタッフ」

2004年に設立された京王シンシアスタッフでは、京王沿線の京王グループ従業員施設を中心とした約70か所の清掃や名刺作成等において、障がいを持つ社員約90名が活躍しています。なお、京王電鉄を含むグループ認定企業における2024年3月現在の障害者雇用率は2.84%です。 ※法定雇用率2.5%(2024年4月時点)

展示しているアート作品
障がいを持つ社員のアート作品展示

障がいを持つ社員の活躍する環境づくりと全社員に対する理解促進を目的に、京王電鉄本社1階エントランスに京王シンシアスタッフの障がいを持つ社員が制作したアート作品を展示しています。

LGBTQに関する取り組み

性的指向、性自認に関する差別禁止を明文化(就業規則、ハラスメント防止指針)

経験者採用

  • 通年での経験者採用
  • Rejoin program(転職などを理由として退職した社員の再入社制度)